2017年3月9日木曜日

「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」の作り方

慣れれば、大したことは無いのだが来年用にメモしておく。他の人が参考する場合には責任は持てないのでご自分で確認してください。
使用しているのは、Excel 2016です。

データの入手

どの証券会社でも、取引履歴をCSVファイルでダウンロードできるようになっていると思う。ただし、過去数年分しかダウンロードできない場合があるので、毎年去年分の全取引履歴を保存しておくとよい。
マネックス証券の場合、
「保有残高・口座管理」→「取引履歴・損益」→「全取引履歴」
対象:受渡日
期間選択:2016/1/1-2016/12/31
取引:株式買付、株式売却

対象

利益・損失を確定した日は基本は約定日だが、受渡日を選択することも認められていたと思う。(取引ごとにコロコロ変えられるのかは知らない。たぶんだめだろう。)

期間選択

利益・損失を確定した各銘柄について、取得が前年またはそれ以前の場合は、当然取得した年の取引履歴が必要になる。また、ある銘柄について一部を売却・取得を繰り返した場合、取得価額の算定は複雑になるのでお勧めしない。自分はこれを回避するために、各銘柄について同年内で全部売却するように心がけている。

データの整理

  1. 確定申告の対象期間の取引履歴のCSVファイルをexcelに取り込む。
    • 1行目を項目の見出しになるように編集しておく。
  2. excelブックとしてファイルに保存する。ファイル名は「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」にする。
  3. 対象期間から持ち越している株がある場合、その取得時の取引履歴を取り除く。
    • 一部を売却して、一部を持ち越している場合、例えば3万株取得して1万株を売却した場合、1万株分の取得に調整する。一部を残して取得と売却を繰り返している場合、計算はもっと複雑になる。
  4. 対象期間より前に取得した株の場合、取得時にさかのぼって取引履歴をデータの行頭から加える。
  5. 申告とは無関係な列を削除し必要な列のみを残し、印刷時の幅を抑える。削除後は、すべてのデータが表示されるように各列の幅を調整する。
    • 約定日
    • 受渡日
    • 取引(お買付け or ご売却)
    • 銘柄コード
    • 銘柄名
    • 数量(株)
    • 単価
    • 手数料
    • 手数料消費税
    • 受渡金額(円)
  6. 表にデザインを与える。表の範囲を選択して、「ホーム」→「テーブルとして書式設定」→「白、テーブルスタイル(中間)1」
なお、マネックスのデータの場合、 「手数料」と「手数料消費税」はマイナス値なので、のちの計算の際はこれに留意している。

計算

「合計」表の準備

さきの表の最後から1行空けて、合計の表を作成する。1行目に「合計」と新しい表の見出しをつける。すぐ下の1列目に以下の行を加える。
  1.  項目
  2.  譲渡による収入金額の合計額(売却合計)
  3.  取得費(買付合計)
  4.  譲渡のための委託手数料の合計額(買付及び売却の手数料+手数料消費税)
  5.  損益
 「項目」行で、先の表の「受渡金額(円)」の列に「金額(円)」と記入

合計の計算

 ここではexcelの表計算のために、取引履歴の表について以下のような前提をおく。
  •  「取引」列はC列で買付の場合「お買付」、売却の場合「ご売却」と記入されている。
  •  「手数料」列はH列
  •  「手数料消費税」列はI列
  •  「受渡金額(円)」列はJ列
  •  取引履歴のデータは先頭が2行目で末尾が 160行目
「譲渡による収入金額の合計額(売却合計)」行の「金額(円)」列に「=SUMIF(C2:C160,"ご売却",J2:J160)」を記入(記入したセルはJ164と仮定)

「取得費(買付合計)」行の「金額(円)」列に「=SUMIF(C2:C160,"お買付",J2:J160)」を記入(記入したセルはJ165と仮定)

 「譲渡のための委託手数料の合計額(買付及び売却の手数料+手数料消費税)」行の「金額(円)」列に「=SUM(H2:H160)*-1 + SUM(I2:I160)*-1」を記入(記入したセルはJ166と仮定)

 「損益」行の「金額(円)」列に「=J164-J165-J166」と記入

 この新しい表も見やすいように表のデザインを「白、テーブルスタイル(中間)1」に設定する。

印刷

  1. 「ファイル」→「印刷」→「設定」
    • 印刷向き「横方向」
    • 紙サイズは「A4」
    • 全ての列を1ページに印刷 
    • 「ページ設定」→「ヘッダ/フッター」→「ヘッダーの編集…」
      •  「中央部」に「&[ファイル名]」を記入。記入した内容を選択して、「文字書式」(「A」のアイコン)を押して、適宜サイズを変更(例14pt)。
      •  「右側」に「提出用」または「控」(提出用と控用の2通を作成したい場合)記入した内容を選択して、「文字書式」(「A」のアイコン)を押して、適宜サイズを変更(例18pt)。
    •  「ページ設定」→「ヘッダ/フッター」→「フッターの編集…」
      •  「中央部」に「&[ページ番号]/&[総ページ数]」
  2.  プレビュー画面で問題がないか確認して、印刷。控を作る場合は、ヘッダーの右側を変更することを忘れずに。


2017年3月8日水曜日

Atomプロセッサ搭載機

省電力に魅かれてAtomプロセッサを搭載したAcer Aspire Revoを6年ほど前に購入してしばらく使用していたがあまりのノロサに辟易して、丁度1年前にドスパラのスティックPC DG-STK2S (Atom x5-Z8300 プロセッサー搭載)を購入した。当時のAtomの中ではかなり速い部類のはずだが、1年間使ってみた結論としてお勧めできない性能と言わざるを得ない。

主な用途は、オラソニックのUSBスピーカーを接続して、X-Appliやインターネットラジオのプレイで、長時間流しっぱなしにすることから省電力がよかろうと思ったのだが…。

  • X-Appliについては大概の音楽はプレイできるが、極稀に音が途切れ途切れになるCDがある。(以前は必ずそのCDの特定の場所で起こっていたのだが、いま改めてプレイすると正常なようだ)。
  •  インターネットラジオは、プレイ自体は問題ないが、radikoのようにリッチな作りのサイトでは、目的の放送局を選ぶまでの反応がかなり遅い。niconico生放送で番組表を利用する際にももっさり感がかなりある。
  • どちらのアプリも、裏でカスペルスキーの定義ファイル更新が始まると使い物にならなくなる。 
Atomプロセッサの問題ではなく、DG-STK2Sの不満としては、
  • 内蔵のファンが耳について煩い(音楽用に買ったのに…)
  • 1か月もたたずにファンが壊れてしまった。(過熱するとプロセッサの速度を落とす仕様のため、アプリケーションがロクに動作しなくなる。原因を突き止めるのに数日かかった)無償修理に出してもファンの音が気になるので、故障は放置したまま足つきの大きなクーリングファンの上に載せて冷却している。
  • ファームウェアでスリープ機能がサポートされていない。(電源メニューに表示がないので、ファームウェアの機能を確認するコマンドで、非サポートになっていた。 )このため、そこそこ高速とはいえ毎回OSとブラウザの起動を1分近くまたされる。 
 Atomプロセッサは去年開発中止になったので、ユーザーが増えることは無いと思うが。